加賀市片山津温泉の総湯前で5年前に植えられた河津桜が11日までに、2年ぶりとなる愛らしい桃色の花を咲かせ始め、入浴客らに春の訪れを告げている。関係者によると、河津桜の見頃は約1カ月間続き、春の行楽シーズンを迎えた湯の街に彩りを添えている。
河津桜は、総湯前で飲食店「まごころ」を営む北川知恵子さん(67)が、5年前に寄贈した。2007年に「血液のがん」である悪性リンパ腫と診断され、約3年間の闘病の末、10年に「まごころ」を開店。支えてくれた住民への感謝を込め、現在の総湯がオープンした12年に苗木10本を贈り、9本が育った。