木曽地方などの市町村や観光業者でつくる「木曽地域観光振興プロジェクト会議」が、木曽谷にある古木を紹介するパンフレット「木曽路古木を訪ねて」を作った。一帯が日本遺産に選ばれたのを機に、塩尻市と岐阜県中津川市を含む8市町村の62本について伝承も交えて紹介。古くから続く木曽の自然、文化に思いをはせてもらう。
パンフレットはA4判22ページ。各市町村の観光担当者らが候補を挙げ、選ばれた古木のカラー写真と、推定樹齢や幹の太さ、高さなどを記した。
木曽広域連合によると、木曽の古い文化を感じられるよう各種のエピソードも充実。木曽町の「旗挙(はたあげ)八幡宮ケヤキ」では「木曽義仲が平家追討のために戦勝祈願したという八幡宮。大ケヤキは元服ケヤキと呼ばれる」。塩尻市の「贄川(にえかわ)のトチ」は「1740年の書物に既に大木と記されている」などの言い伝えや歴史を載せた。
木祖村の「田ノ上のシダレザクラ」では、「淡紅色に開花した盛りには田ノ上観音堂の茅葺(ぶ)き屋根と相まって写真スポットとして人気」といった説明も加えた。
観光客が現地を訪ねやすいよう、古木がある場所を示した地図を付録とし、その裏面には関連する神社の祭りも紹介している。
制作費は226万円で、2万3500部印刷。各市町村や観光案内所のほか、木曽川下流域の市町にも配った。問い合わせは木曽広域連合地域振興課(電話0264・23・1050)へ。