塩尻市楢川地区の住民グループ「ならかわ桜プロジェクト」は、JR木曽平沢駅の待合室の壁を塗り直し、11日、お披露目した。地元の中学生から「観光客も来るから駅をきれいにしたい」との提案を受け、実施。ヒノキの板も取り付けるなどし、印象が一変した。
昨年2月にあった楢川小中学校の8、9年生と住民の懇談会で、現9年生の宮原颯汰(はやた)さん(15)の発言をプロジェクトメンバーが聞き、取り組むことになった。プロジェクトは、JRから駅の壁の利用許可を市に得てもらい、2月に作業を始めた。
待合室の壁はプロジェクトメンバーが、木曽平沢に合う色をイメージし、深みのある緑で塗り、一部にヒノキの板を張った。特産品の木曽漆器を学ぶ「ふるさと学習」をする同校4年生にも協力を求め、待合室で風景写真などを飾る漆塗りの額8枚を作ってもらった。
出席した宮原さんは「子どもの提案を形にしてくれた大人に感謝します」と話した。式に参加した人は「間もなく春の観光シーズン。外国人客にも楽しんでもらいたい」と話していた。