木曽郡木曽町に滞在しながら、芸術家が感じたことを基に作品を作り、展示する初の「木曽ペインティングス」(実行委主催)が3日、同町の旧中山道宮ノ越宿、福島宿で始まった。オープニングイベントとして地元の旗挙(はたあげ)八幡宮に芸術家らが集まり、願い事を書いた旗を手に宮ノ越宿などを練り歩いた。
イベント参加者らは実行委員長の岩熊力也さん(47)の合図で旗を高く掲げ、町内五つの展示会場へ。交流施設「山吹館」には市場をイメージした空間「バザール」が作られ、近くの会社員、柴原みゆきさん(34)は「大勢の子どもたちが喜んでいて、楽しいと思う」と話した。
岡山県倉敷市から夫婦で参加した現代美術作家、胡桃沢千晶さん(49)は古民家「田中邸」に、水を入れたビニール袋をたくさんつるした作品を展示。同郡王滝村の滝などを見たことがヒントになったといい、「木曽の自然や、街道を行き交う人をイメージした」と話していた。催しは7月2日まで。