収蔵する木版仏画の状態を確認する浦辻館長(左)ら職員=瞑想の郷

収蔵する木版仏画の状態を確認する浦辻館長(左)ら職員=瞑想の郷

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チベット木版仏画一堂に 福光美術館で7月から企画展

北日本新聞(2017年6月26日)

 中国・四川省チベット族自治州のデルゲ印経院が版木を作り、伝えてきた木版仏画145点を紹介する企画展が、7月1日~8月20日に南砺市福光美術館で開かれる。いずれも同市利賀村上畠の瞑想(めいそう)の郷(さと)の収蔵品で、同施設によると、印経院の木版仏画が一堂に展示されるのは国内で初めて。チベット仏教の神秘性に触れることができる貴重な機会となる。

 デルゲ印経院は1729年に創設され、チベット仏教の経典や文献の版木を作って印刷してきた。仏などの図像を後世に正しく伝えるため、木版仏画の制作にも取り組んできた。1966年の文化大革命では版木が破壊の危機にひんしたが、関係者の尽力で難を免れ、現在まで守り伝えられている。

 チベット曼荼羅(まんだら)や仏画を展示する瞑想の郷は99年、印経院に調査団を派遣し、印刷可能だった木版仏画を全て入手。施設のスペースが限られていたため、これまでは一部しか公開できていなかった。

 企画展では9幅組の仏伝図や、23幅組の十六羅漢図、チベットの英雄叙事詩に登場する「ケサル大王」を描いた作品などを展示する。瞑想の郷の浦辻一成館長は「貴重な仏画の全てが日の目を見る初の機会。多くの人に鑑賞してほしい」と話している。

 「なんとの至宝展パート6」として南砺市と福光美術館が主催する。北日本新聞社共催。

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