新たに見つかった梅田雲浜や結城秀康の史料が展示されている「福井県ゆかりの人物展」=23日、福井市乾徳1丁目

新たに見つかった梅田雲浜や結城秀康の史料が展示されている「福井県ゆかりの人物展」=23日、福井市乾徳1丁目

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結城秀康や梅田雲浜らの書状公開 福井市で8月6日まで

福井新聞(2017年7月24日)

 安政の大獄で獄死した小浜藩士、梅田雲浜や初代福井藩主の結城(松平)秀康らの史料を集めた「福井県ゆかりの人物展」が23日、福井県福井市乾徳1丁目の未来プラザふくしんで始まった。今年、所在が明らかになった雲浜直筆の書簡や、秀康と将軍徳川秀忠とのやりとりを示す書状などが展示されている。初日から多くの歴史ファンが、筆跡から伝わる偉人たちの息づかいを感じていた。8月6日まで。

 福井信用金庫(福井市)が地域貢献活動として開いた。教育支援や観光振興につなげようと収集した雲浜や秀康の史料をメインに、計15点を公開している。

 雲浜の書簡は、雲浜が捕らえられるきっかけになったとされる史料。安政の大獄の一因となった「戊午の密勅」に関する記述があり、小浜藩主の酒井忠義に「天下に大きな衝撃が走るでしょう」と危機を知らせている。当時の雲浜は小浜藩籍を剥奪されており、書面から故郷に対する抑えきれない思いが伝わってくる。

 秀康の書状は原本発見によって、秀康が長男の松平忠直の結婚に関して弟でもある将軍秀忠と早くから検討を進めていた事実が明らかになった。江戸幕府が福井藩を重要視していたことも、あらためてうかがえる。

 このほか、安政の大獄で処刑された吉田松陰の書状もあり、右肩上がりの特徴のある筆跡を見ることができる。

 関連行事として同信金は29日午後1時半から、雲浜の玄孫で元大阪芸術大教授の梅田昌彦さんの講演会を福井市の福井商工会議所ビルで開く。入場無料。

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