目の錯覚で動いて見えるアート作品などが並ぶ特別展=福井市の県立こども歴史文化館

目の錯覚で動いて見えるアート作品などが並ぶ特別展=福井市の県立こども歴史文化館

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マジックの不思議な世界を体感 福井・こども歴史文化館

福井新聞(2017年8月13日)

 平面が立体に見えたり、絵なのに動いて見えたりするだまし絵やマジックの歴史など不思議な世界を体感できる特別展「イリュージョン-先人ゆかりのトリック&マジック-」が、福井市の福井県立こども歴史文化館で開かれている。

 明治期に活躍、日本近代奇術の祖とされる松旭斎天一(しょうきょくさいてんいち)=福井市出身=の当時の興行ポスターやチラシを展示。天一が得意とした、ひもで結んだ両手の親指の間に物を通すマジック「サムタイ」を動画で紹介している。

 三国港突堤(坂井市)を設計したエッセルの息子で、だまし絵で知られるエッシャーの代表作「滝」(1961)は、立体にできない"不可能図形"。延々と水が流れるありえない建物が描かれている。

 また、錯視研究の第一人者で立命館大の北岡明佳教授の作品は、止まっているはずの絵の模様が動いて見えるなど目の錯覚を利用した不思議なアート。このほか日本最古のマジック解説書「神仙戯術」(1696)や、天一の弟子、松旭斎(しょうきょくさい)天洋=敦賀市出身=が1935年ごろ発売した手品グッズ「マヂックセット」なども展示し、マジックの歴史を感じさせる。

 開催に合わせて、現代美術グループ「ボレアスジャパン」の作品展も開催。ボルトを組み合わせてつくった動物などの立体作品や、組み合わせ方で絵柄が変わるパズルなど約70点が並んでいる。

 9月10日までで、会期中無休。関連イベントとして、9月10日にマジックショーを開く。問い合わせは同館=電話0776(21)1500。

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