足羽川用水の世界かんがい施設遺産登録を記念したウオーキング大会が3日、福井市内であった。好天に恵まれ、家族連れやお年寄りら約100人が、用水周辺の自然や歴史を楽しみながら歩いた。
県や同市、足羽川堰堤(えんてい)土地改良区連合などで構成する足羽川用水ウオーキング大会実行委員会が主催。安波賀中島町の足羽川頭首工から東郷二ケ町のJR越前東郷駅までの約4キロのコースを巡った。
参加者は6班に分かれて散策した。400年以上の歴史を持つ蘭麝(らんじゃ)酒の製造元、青木蘭麝堂(脇三ケ町)の横を流れる足羽三ケ用水の水路底は、コンクリートでなく昔ながらの自然の砂利の構造。水が清らかに流れる音が聞こえ、参加者は庭の紅葉とあわせて風情を楽しんだ。
堂田川(徳光用水)沿いでは、地元住民が見所を解説。宿場町として栄えた東郷の町並みや、住民手作りの新しい橋などを歩いて回った。
同市の北島和雄さん(76)は「普段歩かないような場所もあったので新しい発見があった。保全のための地元住民の努力にも感心した」と話していた。