氷見淡水魚食文化研究会(代表・西尾正輝氷見市主任学芸員)は今年夏、児童を対象にした初めての投網教室を企画している。地域の河川に親しみながら、ブラックバスなどの外来魚を駆除し、国指定天然記念物のイタセンパラの保護につなげる。ゲームの要素を取り入れるなど、子どもたちが楽しめる内容にしようと準備を進めている。 (氷見総局長・松田大輔)
研究会は、氷見市の河川に生息するイタセンパラを守るため、天敵となる外来魚のおいしい食べ方を普及させ、駆除につなげる活動に取り組んでいる。今回の教室では、楽しみながらこうした活動への理解を広げる。
夏休みを中心に、氷見市惣領の「ひみラボ水族館」などで全7回の実施を予定している。児童はロールプレーイングゲームの主人公になった気持ちで、ブラックバスの「ラスボス」退治を目指す。毎回、網の重さに慣れたり、網が円形に開くように投げるなどの技術を習得し、「投網マスター」の称号を獲得する。
川の水位が下がる9月以降に開く第6回の教室では、市内の矢田部川で実際に投網に挑戦する。最終回では捕獲したブラックバスを調理して味わい、認定証を受け取る。西尾代表(37)と研究会員の川上僚介さん(25)、川本朋慶(とものり)さん(29)が指導する。
西尾代表は「投網マスターとして学校でヒーローになれるかも。身近な生き物に触れ、食べることも学ぶ機会にしてほしい」と話している。