9月に南砺市で開かれる「棟方志功サミット」に向け、地元商店主やガイドらを対象にした版画技法体験教室が4日、同市福光の福光会館で開かれた。地元の人たちに棟方についてさらに理解を深めてもらい、一丸となってサミット開催を盛り上げる。
サミットは棟方とゆかりが深い全国5自治体の関係者が集い、パネルディスカッションや記念館の視察などを繰り広げる。体験教室はサミットのプレイベントとして、同市棟方志功まちづくり協議会(水口秀二会長)が企画した。
福光地域の商店主らでつくる協同組合福光商業会と観光ガイドグループ「麻のれん」のメンバー13人が参加。尾山章福光文化協会長から棟方の作品の特徴や技法について解説を受けた。地元のかっぱ伝説にちなんだ版画を刷り上げ、棟方が得意とした裏彩色の技法で色付けした。「小学生以来」「墨を付けすぎた」などと語りながら、和気あいあいと体験した。
福光商業会の石崎和三理事長は「棟方を体験することができてよかった。サミットに協力していきたい」と話していた。
南砺市観光協会は16日、一般向けに、専門家の案内で棟方の愛した福光地域を流れる川にちなんだ石碑巡りや裏彩色体験を盛り込んだツアーを開催する。問い合わせは同協会、電話0763(62)1201。