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井波彫刻受注相次ぐ 祭り屋台やだんじり

北日本新聞(2018年6月29日)

 南砺市井波地域の彫刻師に、各地から祭り屋台やだんじりの彫刻の受注が相次いでいる。全国有数の高い技術力が評価され、彫刻師らの励みになっている。

 南砺市山見(井波)の日展会友、土田信久さん(69)は月末の納入を目指し、静岡県磐田市の屋台彫刻を作っている。屋台は唐破風(からはふ)の豪華な造りで、屋根の下に取り付ける彫刻は幅約180センチ、高さ約65センチ、厚さ約12センチ。鳳凰(ほうおう)が立体感たっぷりに彫られている。

 力神をかたどった部材の写真を、発注者の山本建築(同県森町)に送ったところ、写真共有アプリ「インスタグラム」を通じて拡散し、評判となった。

 土田さんによると、井波彫刻は一時期、高価だとして敬遠されたが、その技術力が注目されるようになり、数年前から盛り返した。土田さんは「SNS(会員制交流サイト)を駆使する祭りの担い手を通じて評判が広がったのではないか」とみる。

 山本建築の山本真毅社長は「立体的な彫り方などニーズをしっかりとくみ取ってもらえる」と、井波彫刻の良さを指摘。土田さんは「評判を落とさないよう、精いっぱい仕事をしたい」と気を引き締めている。

 木彫工芸家で日展会員の川原和夫さん(81)は、関西地方からだんじりや地車の彫刻の注文を安定的に受けている。祖父の啓秀さんが大正期から終戦間際にかけて神戸に住み、祭り関係の彫刻を手掛けていた時からのつながりが生きているという。

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