立山ガイド協会(佐伯高男会長)は今年から3年がかりで、一ノ越(2705メートル)から雄山山頂(3003メートル)に至る立山登山道を修復する。今季は6月下旬から約1カ月かけて一ノ越-三ノ越(約2870メートル)間のうち、往復約1キロの区間を整備した。
同協会は2021年の創立100周年に向けた記念事業として、整備に取り組むことを決定。今年は、石積みの技術を持つネパールの山岳ガイド3人が6月25日から7月20日まで作業に当たった。
浮き石や落石の危険のある所では、石をどかしたり、階段状に石を積んだりして歩きやすくした。道幅が狭く混雑する箇所には上りと下りのルートを設けた。迷わないよう、新たな整備箇所の岩にはルートを示す赤色の矢印を付けた。
県自然保護課によると、一ノ越-雄山山頂間の登山道整備は県が1995年に浮き石を取り除くなどして以来。この間、岩が崩れ落ちて歩きにくくなったり、登山者がさまざまな場所を通るため従来のルートが分かりにくくなったりしていた。
作業は2019年と20年の夏にも実施する。佐伯会長は「今年修復を終えた所では、登山者から道が分かりやすくなったという声を聞く。安全に立山登山を楽しめるよう、整備を進めたい」と話している。