高岡市伏木古国府の国重要文化財・勝興寺に伝わる寺宝を集めた「勝興寺展 高志(こし)に咲いた絢爛(けんらん)美」の一般公開は27日、同市美術館で始まり、来場者は公家や武家の格調高い文化が薫る逸品に見入った。
国重要文化財「洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)」をはじめ、桃山時代から江戸時代にかけて制作されたとみられる約50点をそろえた。
夏休み期間中とあって、会場には児童や生徒の姿も目立った。高岡市志貴野中学校3年の辻本和望(かずみ)さん(14)は同屏風について「修学旅行で訪れた京都の町並みと比べながら眺めた」、同3年の安田隆晟さん(14)は「芸術品を身近に感じることができた」と語った。
市美術館は洛中洛外図屏風を細部まで見てもらおうと、原寸大レプリカを初公開。会場内で唯一、写真撮影が可能なスペースに右隻と左隻を向かい合わせて並べている。
勝興寺展は「平成の大修理」で修復された本坊の一部が8月4日から一般公開されることを記念して開催。9月24日まで。市美術館、北日本新聞社主催。