県無形民俗文化財「鎌打ち神事」は27日、中能登町と七尾市の3神社で営まれ、住民が神木のタブノキに鎌を打ち込み、五穀豊(ほう)穣(じょう)や無病息災などを願った。
神木に鎌2丁を打ち込んで台風や雷などの天災を鎮めるとされ、北陸では3社のみで営まれている。
中能登町金丸の鎌宮諏(かまのみやす)訪(わ)神社では町内会の「お諏訪まつり」(本社後援)が行われ、梶井重明宮司の祝詞奏上の後、宮当番の宮島勇さんが烏帽子(えぼし)と狩衣(かりぎぬ)姿ではしごに登り、金づちで鎌を打ち込んだ。
同町藤井の住吉神社では能登部清房宮司が神木に鎌を打ち込み、住民が金づちでたたいた。海沿いの七尾市江泊町の諏訪神社では、伊掛(いかけ)敏之宮司や町出身者らが鉈(なた)で鎌を打ち、大漁を祈願した。