前田利長の菩提寺の国宝瑞龍寺=高岡市関本町

前田利長の菩提寺の国宝瑞龍寺=高岡市関本町

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「高岡六山」で御朱印集め ボランティア団体企画

北日本新聞(2018年9月5日)

 ボランティアグループ「高岡街歩き活性化プロジェクト」(筏井正樹代表)と国宝瑞龍寺、国重要文化財・勝興寺など高岡市内の6寺院は10月から、6寺院を「越中高岡六山」と位置付け、共通の御朱印(御集印)を参拝者に授与する計画を進めている。近年、全国で寺社を巡って御朱印を集めるのがブームになっており、高岡でも寺院を拠点に周遊性を高めて観光振興につなげたいという。

 参加する寺院は、瑞龍寺(関本町、曹洞宗)勝興寺(伏木古国府、浄土真宗)大法寺(利屋町、日蓮宗)佛石寺(伏木一宮、曹洞宗)総持寺(関町、高野山真言宗)大仏寺(大手町、浄土宗)。宗派の垣根を越えて協力し、「越中高岡六山」の呼称の定着を目指して県内外に発信する。

 筏井代表は高岡市出身、東京都在住の放送作家で、テレビの旅番組などを制作。高岡市は、大仏があり、「鎌倉五山」巡りなどで知られる神奈川県鎌倉市との類似点を観光振興に生かせると提言しており、具体的なプロジェクトとして「越中高岡六山 御朱印・御集印巡り」を考案した。

 六つの寺はそれぞれに特長がある。瑞龍寺は高岡の開祖、前田利長の菩提寺で、山門、仏殿、法堂が国宝に指定されている。勝興寺は「平成の大修理」が行われ、2020年度に全ての保存修理工事が終わる予定だ。

 大法寺は長谷川等伯筆の「日蓮聖人画像」などの書画が国重要文化財に指定され、二上山にある佛石寺はインドの故ネール首相から仏舎利を受けて建立した仏舎利塔を持つ。総持寺は国重要文化財「木造千手観音菩薩像」があり、大仏寺は観光のシンボルである高岡大仏がそびえる。

 筏井代表は「鎌倉五山や京都五山のように、古刹の集合体を『越中高岡六山』の呼称でアピールすれば、文化都市のイメージを膨らませる効果がある。各寺が定期、不定期に所蔵品を公開すれば人が集まる」と話す。周辺の観光スポットや交通機関、飲食店などへの波及効果も期待できるという。

 「六山」の先例では、京都府の南山城地域(木津川市、京田辺市など)で六つの寺を巡る「南山城六山」の古寺巡礼がある。

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