サクラマスの稚魚を海中のいけすに移す地元漁師ら=射水市新湊沖

サクラマスの稚魚を海中のいけすに移す地元漁師ら=射水市新湊沖

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海上養殖いけす完成 いみずサクラマス来春出荷

北日本新聞(2018年11月27日)

 射水市内で養殖が進められている「いみずサクラマス」の海上養殖いけすが完成し、26日に堀岡養殖漁協(海竜町・新湊)から稚魚がいけすに移された。約6千匹を育て、来春の出荷を目指す。富山湾特有の寄り回り波に耐えられるよう設計されたいけすの耐久性テストも兼ねている。成功すれば生産量の増加につながるとあって、関係者が期待を込めている。

 いみずサクラマスは採卵から稚魚の飼育までを淡水を使う大門漁協が、成魚までの育成は海水を使う堀岡養殖漁協が担い、川から海へ下って育つサクラマスの生態を再現している。増産に向け、昨年秋に新湊漁港内にいけすを構えて試験養殖した結果、約3千匹が順調に育ったため本格的に海上養殖に乗り出す。

 一方、海上養殖のネックとなっているのは、北海道の西側で発生した波が、富山湾にうねりとなってやって来る寄り回り波だ。県内では2008年に約10メートルの寄り回り波を観測したこともある。不安を解消するため、網メーカーの日東製網高岡営業部(高岡市内免)が「水没式」のいけすを開発。縦横12メートル、深さ4メートルのいけすを海中に2メートルほど沈めて設置することで波の影響を抑える設計だ。

 26日は、地元漁師らが協力し、海王丸パーク(海王町・新湊)北側に設置されたいけすに、体長約20センチの稚魚約3千匹を移した。27日に残る3千匹を移動させる。来春までに体長50センチ、重さ1・5~2キログラムに育て、主に加工用として出荷する予定だ。

 昨年の海上養殖では、サクラマスからアニサキスなどの寄生虫が確認されなかったため、刺し身などの生食用にもできる見通しだ。堀岡養殖漁協の林宏育参事は「富山湾では珍しい海上養殖を成功させたい」と話している。

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