上部にうっすらと雪があるものの、下部は人工雪しか見えないゲレンデ=牛岳温泉スキー場

上部にうっすらと雪があるものの、下部は人工雪しか見えないゲレンデ=牛岳温泉スキー場

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本格スキーまだ先 牛岳温泉・イオックス・タカンボー

北日本新聞(2018年12月22日)

 南砺市のイオックス・アローザ(福光)とタカンボー(上平)の両スキー場は21日、オープニングセレモニーを開き、富山市山田小谷中根の牛岳温泉スキー場は22日に営業開始を控えているが、いずれも雪不足で滑走できない。関係者は少しでも早く、十分な雪が積もるよう願っている。

■ミニゲレンデで対応へ
 牛岳温泉スキー場は、人工造雪機によるゲレンデ整備が間に合わなかった。降雪がなくても下部のリフト(約800メートル)に沿った人工雪ゲレンデを用意できるのが強みだが、現在は約200メートルに広げるのがやっと。22日からの3連休はリフトを動かさず、子どものそり遊びやスキー初心者の練習などに無料開放する。開業以来初めての事態に関係者は頭を抱えている。

 牛岳温泉スキー場は1993年、北陸で初めて人工造雪機を導入。例年は高さ3、4メートルの雪山を30個ほど作った上でゲレンデを整備している。今年は11月中旬から準備したが、21日までに目標の約半分の雪山しかできなかった。

 12月に入っても最高気温が10度を超える日が続き、強い風雨も重なって「すぐに解けて作業が追いつかない状況」(中澤栄三所長)だった。機械の老朽化も影響しているという。

 21日は最下部にミニゲレンデを設けた。引き続き造雪機をフル稼働させ、滑走可能な積雪に達し次第、リフトを動かす。

 中澤所長は「早く思う存分滑りを楽しめる環境にしたい」とまとまった降雪に期待を込める。問い合わせは同スキー場、電話076(457)2044。

■営業延期
 南砺市のイオックス・アローザ(福光)とタカンボー(上平)の両スキー場は21日、今シーズンのオープニングセレモニーを行い、関係者が安全を願った。両スキー場とも積雪が十分でないため営業を延期し、今後まとまった雪が積もり次第、リフトやゴンドラを運行する。

 イオックスの積雪は同日現在で上部40センチ、下部0センチ。オープン式典では指定管理者・医王アローザの北島清社長、米田聡市ブランド戦略部長、武田慎一県議らがテープカットした。近年はスノーボード環境の充実にも力を入れており、平昌(ピョンチャン)冬季五輪に出場した広野あさみ選手による小学生向け教室を今季初めて開く。

 タカンボースキー場の積雪は上部20センチ、下部3センチ程度。レストハウスで安全祈願祭を行い、指定管理者・上平観光開発の広島久也社長のあいさつに続き、山本勝徳市議らが玉串をささげた。

両スキー場とも今後、ホームページで滑走可否の最新情報を紹介していく。


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