待ち時間短縮やローカウンター設置へ大規模改修する全日空のチェックインカウンター=富山空港

待ち時間短縮やローカウンター設置へ大規模改修する全日空のチェックインカウンター=富山空港

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全日空が富山空港カウンター改修へ 待ち時間短縮

北日本新聞(2019年1月17日)

 全日本空輸は、利用者の利便性向上へ、富山空港(富山市秋ケ島)のチェックインカウンターを近く大規模改修する。エックス線検査機の位置を移動させるなどレイアウトを変え、手荷物を預かる手順を見直すことで待ち時間の短縮につなげる。車いす利用者らに配慮したローカウンターも新たに設ける。乗客に配慮した対応を強化し、北陸新幹線との競合で存続が厳しい東京便のてこ入れを図る。3月7日からの利用開始を予定する。

 現在、乗客は保安検査員に航空券を見せてから手荷物を検査機に通した後、全日空のカウンターに運んで航空券を再度提示し、預けている。

 しかし、検査に時間がかかることがあるため、繁忙期や修学旅行など団体利用がある際に行列が発生。列は20メートル近く延び、最大20分以上の待ち時間が生じることもある。列が2階に行くエスカレーター付近をふさぎ、空港内混雑の要因にもなっていた。

 今回の改修で、全日空は手荷物カウンターと検査機を富山南署空港警備派出所がある正面左側の壁近くまで10メートルほど移動。乗客がカウンターで航空券を見せ、手荷物にタグを付けてもらってから検査機を通し、荷物を預ける流れに変える。検査員による航空券の確認や荷物へのセキュリティシールの貼り付けなどが省略でき、待ち時間の短縮が見込めるという。乗客が検査後の荷物に触れる機会がなくなるため、保安面でもメリットがある。

 全日空は手順の見直しを2017年12月に宮崎空港で始めた。東京便のてこ入れへ富山空港でもいち早く導入に踏み切った。富山からの国際乗り継ぎ利用の割合は他の空港と比べて圧倒的に高く、荷物を預ける利用者が多いことも理由。新たに設けるローカウンターは高さ80センチ弱で、座りながらチェックインを希望する高齢者にも対応できる。

 東京便は新幹線開業後に1日6往復から4往復に減便。昨年10月末からの冬ダイヤで全便が小型化され、路線維持へ厳しい状態が続く。全日空の箭内聡富山空港所長は「スムーズに搭乗してもらうのがわれわれの使命だ。利便性を高め、新幹線との共存を目指したい」と話している。

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