増産態勢を整えた妻有ビールの高木千歩社長(左)と新入社員の中村公洋さん=十日町市太平

増産態勢を整えた妻有ビールの高木千歩社長(左)と新入社員の中村公洋さん=十日町市太平

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飛躍の時いざ増産 十日町「妻有ビール」人気も上々

新潟日報(2019年3月6日)

 新潟県十日町市唯一のクラフトビール「妻有ビール」が設立3年目に入り、生産態勢を強化した。醸造経験のある人材を新たに採用し、タンクを増設。全国大会では入賞を果たし、高木千歩社長(45)は「新しい味にチャレンジしたい」と意気込んでいる。

 高木社長は同市の地域おこし協力隊として活動後、クラフトビール好きが高じて2017年1月、同市太平に「妻有ビール」を設立した。

 資金は、会社員時代の上司の協力や、新潟日報社のクラウドファンディング(CF)の「にいがた、いっぽ」などで調達。技術は甲府市の醸造家の下で習得し、原料の一部は柏崎市の農家と小麦の栽培契約を結んだ。

 18年2月の十日町雪まつり会場で初めて販売。地元名産のソバの香ばしさが味わえるビールが人気を集めた。以来、ソバ風味など3種類のビールを製造。市内外のイベントでの販売に加え、飲食店からも注文があり、生産が追い付かないこともあった。

 同社では3種類の安定供給を図ろうと今年2月、500リットル用の発酵タンクを3本から5本に増やした。年間生産量を現在の1万2千リットルから、倍近い2万3千リットルへの引き上げを目指す。

 生産性向上へ東京都内のクラフトビール醸造所で働いていた中村公洋さん(34)を採用した。「高木社長の社交的で活発な人柄に引かれた」という中村さんは、「誰にでもおいしいと思ってもらえるビールを目指したい」と話す。

 日本地ビール協会が2月に初めて開いた「ジャパン・グレートビア・アワーズ」では、全国から出品されたビール243点のうち、上から3番目のランク「銅賞」の基準を満たした。

 高木社長は「地域の人に愛してもらい、買ってもらえるビールを造りたい」と話している。

 妻有ビールは1リットルで1400円だが、持ち帰り用の瓶800円を購入する必要がある(いずれも税別)。

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 妻有ビールの「周年祭」が4月20日午後5時30分から十日町市松代の「農舞台」内の越後まつだい里山食堂で開かれる。ビュッフェ方式で、参加費は5千円、定員は100人。メールかファクスで申し込む。メールアドレスはtsumaribeer@gmail.com、問い合わせはファクス兼用で025(594)7911。

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