古式にのっとって後ろに下がりながら稲の苗を並べる野上宮司(左)

古式にのっとって後ろに下がりながら稲の苗を並べる野上宮司(左)

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五穀豊穣願い御田植祭 射水・下村加茂神社

北日本新聞(2019年6月12日)

 下村加茂神社の「御田植祭(おたうえさい)」は11日、射水市加茂中部の同神社境内で執り行われ、野上克裕宮司が五穀豊穣(ごこくほうじょう)や家内安全を願い神事を執り行った。

 御田植祭は、1066年の下村加茂神社の創建から続くとされる。神職が後ろに下がりながら田植えをする古式にのっとった神事は、県無形民俗文化財に指定されている。

 この日は、川岸に自生している真菰(まこも)と呼ばれる背の高い植物の葉を使い、氏子総代が長さ60センチほどの「真菰の大男」を1組2体、神社委員が20センチほどの「真菰の神様」を3組6体作った。同市下村小学校の3年生15人も参加した。

 神事は、境内に砂利を盛って作った3・6メートル四方の「田」で実施。野上宮司が神様を正面にして稲の苗を12列置いた。その後「真菰の大男」を後ろに向かって投げ、児童や参拝客らが御利益にあやかろうと受け止めた。

 受け取った下村小3年の刑部茉紘さん(8)は「秋にたくさんお米が収穫できるとうれしい」と笑顔を見せた。

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