軽井沢町の農産物直売所「軽井沢発地市庭(いちば)」で14日、県内外の伝統芸能を紹介する催しがあった。13〜15日に直売所で開催中の夏祭りの一環。東日本大震災後に同町が復興を支援した岩手県大槌町からは「臼沢鹿子踊(ししおどり)」の保存会員約30人が参加し、勇壮な舞を披露した。
鹿子踊は400年前から続くとされる。5〜76歳の保存会員は、太鼓や横笛に合わせて演舞。鹿の頭部をかたどった「頭(かしら)」を着けた会員が、客席に迫ってたてがみに見立てた飾りを振り乱すと、会場は拍手に包まれた。軽井沢、御代田町、小諸市、群馬県の安中市と富岡市は、太鼓や神楽、唄を上演した。
鹿子踊保存会の東梅英夫(とうばいてるお)会長(73)は「雨で踊りは大変だったけれど、今年も軽井沢との縁を確かめられた」。地元の主婦(80)は「迫力と美しさがある」と話していた。
15日は伝統芸能の披露はないが、大槌町産の海産物の出店などが並ぶ。