かがり火が揺らめく中、観客を幽玄の世界にいざなった薪能=瑞龍寺

かがり火が揺らめく中、観客を幽玄の世界にいざなった薪能=瑞龍寺

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幽玄の舞台堪能 国宝瑞龍寺で高岡薪能

北日本新聞(2019年8月26日)

 第37回高岡薪能(たきぎのう)は25日、高岡市関本町の国宝瑞龍寺で行われ、かがり火が揺らめく大伽藍(がらん)で、大勢の観客が第一線の能楽師らが繰り広げる幽玄の舞台を堪能した。

 総門そばに舞台が設けられ、いずれも国重要無形文化財総合指定保持者の大坪喜美雄師(横浜市)、佐野由於師(東京)、金井雄資師(同)、金森秀祥師(同、高岡市出身)らが出演した。

 上田博高岡能楽会理事長が開会宣言し、同会長の高橋正樹市長があいさつ。火入れの儀では四津谷道宏住職らの先導で、高橋市長、狩野安郎市議会議長、忠田北日本新聞社会長、中西修富山テレビ放送社長らが、かがり火をともした。

 火入れ後、能「通小町(かよいこまち)」が上演され、金森師がシテを務めた。小野小町の亡霊が僧に授戒を求めたところ、小町に思いを抱きながら無念の死を遂げた深草少将の霊が遮ろうとする。少将の執念のすさまじさと、必死に逃れようとする小町の姿を通し、果てしない人間の煩悩を表現する物語に観客は引き込まれた。

 火入れに先立ち、大坪師が舞囃子(ばやし)「須磨源氏」、佐野師が仕舞「八島」、金井師が同「杜若(かきつばた)」を演じた。狂言「禰宜(ねぎ)山伏」も披露された。法堂では高岡能楽会員が素謡などを発表した。

 高岡能楽会主催。高岡市、同市教育委員会、北日本新聞社、富山テレビ放送共催。

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