御嶽山の標高約2900メートル地点にある天然の池「二ノ池」に2014年9月の噴火で周囲に降った火山灰が流れ込み、面積が年々小さくなっている。噴火前はエメラルドグリーンの水が見事で、登山客が景色を楽しんだ御嶽山の名所の一つだった。消滅するのではと心配する声が上がっている。
二ノ池は山頂剣ケ峰(3067メートル)の北にある。研究者らによると、かつての火口に水がたまってできた。木曽町などは国内最高地にある池だとPRしている。
14年の噴火前から近くの山小屋で支配人を務める小寺祐介さん(39)によると、火山灰はまず、池の東側のいつもは枯れている部分にたまり始めた。その後、池にも流れ込み、埋まる面積は年々増加。今年は西側に少し水が残る程度になってしまった。
小寺さんによると、御嶽信仰の信者の中には、二ノ池を登拝の目的地とする人や水をくんで行く人がいる。「御嶽山の魅力の一つなので、なくなってほしくはない」としつつ「これも自然の営み。見守るしかないのかなと思う」と話している。