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家茂と和宮の行列で見る幕末 福井市立郷土歴史博物館

福井新聞(2019年10月12日)

 福井市立郷土歴史博物館の秋季特別展「将軍家茂(いえもち)と皇女和宮(かずのみや)―行列が彩った二人の幕末」(福井新聞社共催)は12日開幕する。朝廷と幕府の融和を図る「公武合体(こうぶがったい)」政策で進められた14代将軍家茂と和宮の婚礼を機に、新しい時代に向けて歴史が動いた幕末の世相を「行列」という切り口で探る。11日には関係者に向けた内覧会が開かれた。

 展示は「和宮の江戸降嫁と婚礼」「将軍家茂の上洛(じょうらく)と松平春嶽」など4章で構成。公武合体を象徴する2人の婚礼のきらびやかな調度品をはじめ、家茂の甲冑(かっちゅう)や幕府滅亡を予見した坂本龍馬の書簡の複製など計77点を2階の企画展示室と1階の松平家史料展示室に分けて展示する。

 中でも目を引くのが和宮の打ち掛け(德川記念財団所蔵)。余白をゆったりと生かした白生地に菊など色鮮やかな刺しゅうが施され、公家の気品があふれる。会期中に展示替えし、2種類の打ち掛けを見ることができる。
 第二次長州征伐で家茂が兵を率いた際、掲げられた金扇の馬印は初代将軍家康の遺品。全長221センチ、重量1900グラムで、出陣の際に不吉にも倒れたともいわれ、会場には特別展に合わせて制作した2分の1サイズのミニチュアを並べた。

 激動の中、要職を担い将軍や国事に尽力していた福井藩。展示した書状などから、家茂の下で政事総裁職を務めた16代藩主松平春嶽との深い信頼関係が読み取れる。

 11月24日まで(11月5日は休館)で、開館は午前9時から午後7時まで。26日午後2時から、大東文化大の久住真也・准教授による記念講演会が行われる。会期中、学芸員による講座やギャラリートークなど関連イベントも予定している。観覧料は一般700円、高校大学生は500円。中学生以下と70歳以上、障害者とその介助者は無料。

問い合わせは福井市立郷土歴史博物館=電話0776(21)0489。

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