氷見市中心部の上庄川で架け替えられた「北の橋」の開通式は15日、現地で行われ、3世代家族らによる渡り初めなどで着工以来3年2カ月ぶりの開通を祝った。橋の親柱4本には市出身の漫画家、藤子不二雄(A)さんが生んだ人気キャラクターのモニュメントが設置され、観光客の増加にも期待が高まった。
橋は県道で、長さ37メートル、幅16メートル。対向2車線とゆったりとした歩道を整備した。従来の橋は1938年の完成以来80年が経過し老朽化。県が2013年度に架け替え事業に着手し、16年10月から通行止めにして工事を進めた。両岸に想定外のコンクリート構築物があったことなどから予定より9カ月遅れの開通となった。事業費は約19億円。
式では石井隆一知事が「生活道路としてはもちろん、新たな観光スポットとしても輝きを増す」と式辞。堂故茂、柴田巧両参院議員らが祝辞を贈り、林正之市長が「にぎわいをもたらしてくれると確信している」と謝辞を述べた。
テープカットに続き、氷見市比美町の岩瀬通則さん(90)の3世代家族と関係者らが渡り初めした。詰め掛けた住民も早速渡り、喜びを実感した。
橋は年間120万人が訪れるひみ番屋街と中央町商店街をつなぐ。同商店街振興組合の加納瑞穂理事長は「大勢の人に番屋街から歩いて来てほしい。活性化を期待する」と話した。