大桑村の住民グループ「木挽(こびき)の里協同組合」は、桃の節句に木曽地方南部や岐阜県東部で食べられてきた和菓子「からすみ」の製造販売を始めた。高齢化により家庭で作る例が減ったといい「地域の伝統を味わってほしい」とメンバーら。17日も同村須原の工房で作業した。
原材料は米粉。砂糖を加えてこねて形を整え、蒸して仕上げる。組合は、断面が富士山のような山形になる長さ約20センチ、高さ約3センチの棒状と、厚さ約1センチ、直径約8センチの花形の2種類を作っており、色は白やピンク、緑、茶。4月半ばごろまで販売し、注文にも応じる。
専務理事の岨手(そで)孝子さん(66)は「出来上がったからすみを見ると、母が作ってくれた子どもの頃を思い出す」と話した。工房での販売は棒状が1本420円、花形が1個160円。問い合わせは組合(電話0264・55・2900)へ。