寄贈された防弾車両=小松市の日本自動車博物館

寄贈された防弾車両=小松市の日本自動車博物館

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要人乗せた防弾車展示 小松の博物館 佐藤元首相ら使用

北國新聞(2020年6月8日)

 小松市の日本自動車博物館で7日、かつて佐藤栄作元首相や来日した外国要人らを乗せた防弾車両が寄贈され、展示が始まった。1972(昭和47)年式のトヨタ自動車「センチュリー」で、佐藤元首相が公用車と同じ仕様で注文した。佐藤氏が亡くなった後に綜合警備保障(東京)が譲り受けて警護に活用し、管理が整った環境で多くの人に見てもらいたいと同館に譲渡した。
 車両は長さ4・98メートル、幅1・89メートル、高さ1・45メートル。防弾仕様で4重になっている窓ガラスは厚さ3センチで、内閣総理大臣専用車であることを示す青ランプがフロント部分に取り付けられている。
 同社によると佐藤氏が在職中に注文し、首相退任間もない72年10月に納入され、佐藤氏はしばらくプライベートで使用していた。
 佐藤氏の亡き後、同社が75年11月に家族から譲り受け、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世や、ローマ法王だったヨハネ・パウロ2世らVIP警護時に活用した。92年ごろ警護での運用を終え、東京・江東区の同社ビルのエントランスに展示していた。
 同社ビルから運び出す際は、重さ約2・5トンの車両をクレーンでつり上げるなどして移送作業が行われた。前田智嗣館長は「ストーリーがある、なかなかお目にかかれない非常に価値がある車だ。ぜひ足を運んで見てほしい」と述べた。

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