昨年10月に開かれたアートペーパー展=砺波市美術館

昨年10月に開かれたアートペーパー展=砺波市美術館

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写真の芸術性伝えたい 砺波市美術館「アートペーパー展」、9月6日から

北日本新聞(2020年8月23日)

 南砺市山下(井波)の写真家、南部榮さん(80)が中心となって開いてきた「写真 アートペーパー展」が今秋、10回目を迎える。毎回40人ほどが切磋琢磨(せっさたくま)し、芸術性を追求した作品を発表してきた。9月6日から砺波市美術館市民ギャラリーで始まる節目の写真展は、招待作家も参加し、展示を充実させる。南部さんは「県内の写真家のレベルが向上する契機になればいい」と語る。13日まで。

 南部さんは県写真連盟の元委員長で現在は顧問を務める。長く活動する中で、絵画や彫刻など他のジャンルと比べて、写真は芸術的に評価されていないと感じてきた。

 アートペーパー展は2011年、芸術としての写真の価値を伝えることを目的に、南部さんが県内外に呼び掛けて始まった。出品者自らが発表するレベルに達していないと感じたときは、展示を見送るなど、緊張感を持ちながら続けてきた。

 滝の中に光る虹、木陰で休む鶏など、自然が織りなす一瞬を捉えた過去の展示作からは詩情があふれ出る。南部さんは「作品を見て、詩の一つや歌の一つを詠めるものがいい写真だと思う」と話す。

 第10回展は二科会、三軌会、国画会、モダンアート協会といった各団体で活躍する招待作家16人が出品する。砺波市美術館が所蔵する国内外の写真も並べ、「さまざまな作風を紹介し、芸術としての写真とは何かを考える機会にしたい」と力を込める。入場無料。

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