ガーナに不法投棄された電子廃棄物を再利用した作品と長坂さん=9月6日、福井県福井市中央1丁目

ガーナに不法投棄された電子廃棄物を再利用した作品と長坂さん=9月6日、福井県福井市中央1丁目

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ガーナの廃棄物でアート MAGOさんが福井にギャラリー

福井新聞(2020年9月7日)

 ガーナのスラム街に不法投棄された電子廃棄物を使って美術品を制作している福井県福井市出身の美術家、長坂真護(MAGO)さん(36)=東京都=が9月6日、福井市中央1丁目の新栄商店街にギャラリーをオープンした。作品を販売し、現地へ還元するとともに、地球環境の改善に取り組む長坂さん。「故郷に錦を飾る第一歩。より注目を集め、作品を見に来る人で商店街があふれるよう恩返ししたい」と話している。

 長坂さんは科学技術高卒業後、東京の文化服装学院に進学。ファッションブランド立ち上げなどを経て、2009年に新宿の路上でライブペイントを開始、16年には新宿のファッションビルのCMにも起用された。

 電子廃棄物を再利用した作品づくりは、ガーナの首都近郊のスラム街「アグボグブロシー」で17年6月、日本など先進国で作られた電子廃棄物が一面に広がっているのを目の当たりにしたことがきっかけだった。「現地の人を救いたいのもあったが、この現実は僕たちの問題でもあった」。不条理な現実をアートで変えようと決意し、制作を始めた。作品の売り上げの一部は現地の雇用創出や生活の向上に役立てており、目標は30年までに100億円以上を集め、現地にリサイクル工場を建設することだ。

 今回オープンしたギャラリーは大阪、滋賀に続き国内3店舗目。約30点の作品が並ぶ。「プラスチック化するアビドゥー」と名付けた作品は、現地の男の子の顔を油絵で描いた上に電子廃棄物をコラージュさせた。油絵にしたのは「この子たちは油やガスにまみれて働いているから」と劣悪な環境で働く様子を表現している。

 中には現地の子どもたちが描いた作品もあり、売り上げの一部は子どもたちに還元する仕組みだ。長坂さんは「作品が売れれば売れるほどガーナのごみが減って環境改善につながり、現地の利益にもつながる」と話している。

 ギャラリーの時間は正午~午後7時(日曜祝日は午後6時)。火、水曜定休。入場無料。

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