石川県産コシヒカリの新米が9日、石川県内各地のスーパーなどで一斉に発売された。長雨や日照不足の影響が懸念されたが、梅雨明け後に晴天が続き、品質は平年並みで良好。作付面積の減少や作柄などの影響で5年連続で上昇していた販売価格は今年、昨年並みの収量と質を見込んで据え置かれた。
野々市市堀内4丁目のアルビス明倫通り店では、入り口近くに新米の特設コーナーが設けられた。今年は新型コロナウイルス感染防止のため、新米で作ったおにぎりの試食を取りやめたが、発売を心待ちにしていた来店客が県産コシヒカリ「一粒のきらめき」の10キロ、5キロ詰めを次々と買い求めた。同店の初日の店頭価格は特売で10キロ3580円、5キロ1880円(いずれも税抜き)としたが、10日からはそれぞれ500円上がり、昨年並みとなる。
米穀卸会社の米心石川(金沢市)によると、初回の出荷量は例年並みの約100トンで、新米の発売は昨年より1日早かった。担当者は「甘み、粘り、つやがあり、できは良い」と話した。
今月末~来月上旬には県産米「ひゃくまん穀(ごく)」の新米が発売される。