「嶺南の越前朝倉氏」と題した歴史講座が9月20日、福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館(福井市)で開かれた。講師の福井県立歴史博物館の有馬香織学芸員は、気比神宮(敦賀)との関係などを基に、越前朝倉氏の嶺南での影響力などについて説明した。
有馬学芸員は、気比神宮は越前だけでなく越中や近江などの地にも求心力があったと紹介。北近江の戦国大名、浅井長政が織田信長に対抗したのは、朝倉氏への恩義だけではなく、信長が気比神宮を焼き払ったことも大きかったと述べた。
また、敦賀には朝倉氏にまつわる古文書が多数存在するとし、越前一国のみで気比神宮を再建する意思を記した書状などについて解説した。約40人が熱心に耳を傾けた。