見頃を迎えているヒガンバナ

見頃を迎えているヒガンバナ

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ヒガンバナ8万本見頃 心和む風景 次代へ

北日本新聞(2020年9月26日)

 小矢部市五郎丸地区でヒガンバナ約8万本が見頃を迎えている。住民が球根を植えて今年で20年目になる。心温まる風景を次代に引き継いでいこうと、26、27の両日、初の観賞会を開く。

 五郎丸は石川県境に近い中山間地の集落。約30戸に100人近くが暮らす。40年前までは秋にヒガンバナが咲き、黄金色の稲穂と共に日本の原風景のような光景をつくり出していたという。しかし、田んぼの区画整理でヒガンバナは姿を消していった。

 かつての景観を復活させようと、地元の川原俊昭さん(72)が2001年に初めて球根を植えた。その後、五郎丸町内会が協力。これまでに五郎丸川や農道沿い、あぜ道などの約2300メートルに計1万7千個の球根を植えた。

 今年は9月22日ごろから咲き始めた。集落内の国道359号を通るドライバーが車を止めて眺める姿も見られる。近くの福井繁子さん(69)は「心が和む。多くの人に見てほしい」と語る。10月初旬まで見頃は続く。

 観賞会は26日午後3時と27日午前9時から、国道359号のチェーン着脱場南側の農道などで開く。五郎丸町内会は「ヒガンバナの里」と印刷したのぼり旗を10本作り、集落内に立ててPRしている。川原さんは「20年前、これほどヒガンバナを増やせるとは思っていなかった。次代まで残していきたい」と話している。

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