木祖村で始まった木曽ペインティングスの展示会場

木祖村で始まった木曽ペインティングスの展示会場

長野県 木曽路

木祖村で郷土史家テーマに芸術祭

信濃毎日新聞(2020年11月8日)

 木祖村の旧中山道薮原宿の空き家で芸術表現を試みる催し「木曽ペインティングス」が7日、始まった。例年県内外の作家が集うが、今年は新型コロナウイルス対策で木曽地方の作家8人に限定。その分、地域と深く関わる年にしようと、各作家は村内の郷土史家沢頭修自(さわがしらしゅうじ)さん(87)の著作や日記から着想を得て創作した。22日まで。

 神奈川県出身で同村在住の近藤太郎さん(25)は、大きな油彩画5点を制作。沢頭さんの学生時代に、上級生が「反省会」と称して通学列車内で下級生を殴った話などから「想像を織り交ぜて」(近藤さん)描いた。壁に山野草を貼り付けたり、天井から粘土細工をつり下げたりして空間をデザインした作家も。

 催しは木曽町の岩熊力也さん(51)=信濃毎日新聞文化面「思索のノート『忍者へのいざない』」挿絵担当=と、木祖村の大沢理沙さん(24)が中心となって企画。初日は宿場内で開会式があり、沢頭さんが「村の活性化に役立てばいい」とあいさつした。

 8日午後1時から、作家たちと沢頭さんの対談が村民センターで開かれる。

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