「けんか山」として知られる高岡市の無形民俗文化財、伏木曳山(ひきやま)祭が、5月15日に2年ぶりに開催される方向となった。同祭実行委員会が29日、市役所で開かれた市教育委員会の会合で方針を示した。
同祭は昨年、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ中止されていた。今年は密にならないよう、コロナ下で祭りを開いた他県の事例も参考にして、開催に向け準備する。
会合では、既に中止を決めた国重要有形・無形民俗文化財「高岡御車山(みくるまやま)祭」の代替事業として、高岡御車山会館で、山車(やま)の展示替えや組み立て作業を市民に見てもらう機会を設ける方針も示された。
会合は市教委が伝統文化の継承へ向け課題を共有しようと開いた。同実行委のほか、御印祭(ごいんさい)や戸出七夕まつり、中田かかし祭など市内7行事の団体から10人が出席。他の祭礼・イベントも全面中止せず、何らかの形で開催を模索する。
終了後に記者会見した米谷和也教育長は「最大限リスクを下げる努力を一緒にしていきたい」と述べた。