日本自動車博物館(小松市)は19日までに、1999年の東京モーターショーに出品されたコンセプトカー「ダイハツSP―4」の展示を始めた。世界に1台しかない車は、現代で人気の小型SUV(スポーツタイプ多目的車)にも通じるスポーティーなデザインで、青色と銀色の車体が来館者の目を引いた。
同館などによると、SP―4は99年に自動車製造などを手掛ける「ストゥディオ・エンメ」(高崎市)が自動車メーカー「ダイハツ」と協力して作った。同社の軽自動車「テリオスキッド」をベースにしており、運転席側と助手席側のドアパネルが共通の形であることが特徴である。
コンセプトカーでは珍しく自走できる車で、オーストラリアなど世界各国で展示や試走を行ってきた。
ストゥディオ・エンメ社長の牧清和氏(79)が寄贈を考えていたところ、同博物館が手を挙げ、1月中旬に車体が届いた。今月1日から展示している。
牧氏は「展示してもらえるのはうれしい。娘を嫁に出すような気持ちだ」と喜び、博物館の高川秀昭副館長は「作り手の思いがこもった車が来たことで、展示の魅力が増す」と話した。