洋画部門の大作が並ぶ会場で作品に見入る来場者

洋画部門の大作が並ぶ会場で作品に見入る来場者

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意欲作にファン続々 県展開幕、6部門に725点

北日本新聞(2021年6月6日)

 新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催となる県の美術公募展「第76回県展」が5日、県民会館で始まった。日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門の入賞・入選作と会員作品の計725点を展示。コロナ禍の今を映し出した秀作もあり、美術ファンが見入った。11日まで。

 最高賞「県展大賞」の受賞者は60、70代が6部門中4部門を占めるなど中高年世代が活躍。入賞、入選作では日常の尊さや人間の強さをテーマにした洋画、閉塞(へいそく)した社会への思いを表現した彫刻など、コロナ禍が創作の源泉となった作品が目立った。

 初日は開場と同時に、待ちかねた美術ファンらが続々と来場。入賞作について語り合ったり、作者に思いを聞いたりしながら会場を巡った。日本画部門の作品を眺めていた射水市八塚(大島)の竹澤憲治さん(74)は「開催を心待ちにしていた。制作に時間を費やした素晴らしい作品ばかりで見応えがあった」と話した。

 新型コロナ感染拡大防止のため、開会式と表彰式、講評は中止した。入場無料。県や県美術連合会、県芸術文化協会、北日本新聞社などでつくる実行委員会主催。

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