シャッターにハマナスを描いた子どもたちとchuncoさん(左)。右は浅野さん=6月28日、福井県高浜町三明

シャッターにハマナスを描いた子どもたちとchuncoさん(左)。右は浅野さん=6月28日、福井県高浜町三明

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旧商店街を彩るアート 高浜町の児童がシャッターに絵画描く

福井新聞(2021年6月30日)

 「高浜まちなか交流館」(福井県高浜町三明)は、町内の旧商店街をアートで彩るプロジェクトに取り組んでいる。通り沿いのシャッターに絵画を描き、昔ながらの漁具を館内に展示して漁業の町をPRする計画で、町歩きが楽しめる環境づくりを進めている。

 交流館は2018年6月、町が古民家を改修しオープン。地域の交流拠点とコワーキングスペースを兼ねている。

 交流館近くでは、シーフードマーケット「UMIKARA(うみから)」が7月7日に開業する。さらに生活の足や観光の2次交通として注目される低速電気自動車の試験運行が6月から始まり、交流館前はその運行ルートとなっている。

 交流館の管理者の浅野さんは、「多くの観光客の来町が期待される。これは一つの転機」と考え、かつてにぎやかだった旧中町商店街を彩るプロジェクトを企画した。本年度に地域おこし協力隊として着任した男性の妻で、壁画アーティストのchuncoさんに依頼し、23日からシャッターアートの第1作目の制作に取りかかった。

 縦約2・5メートル、横約2メートルのシャッターにお目見えしたのは、高浜の美しいビーチと青い海、そして若狭富士と呼ばれる青葉山。28日には町内の児童と一緒にハマナスを描いた。児童はchuncoさんに教わりながら筆を走らせ、色を塗り重ねたり、グラデーションをつけたりして楽しんだ。

 また町内で使われなくなった漁具を集め、交流館内に展示している。羅針儀やざる、竹かご、アナゴを捕まえる道具が並び、来館者の目を引いている。町内のガーデニング愛好家でつくる「オープンガーデンAoba」には、交流館前の玄関を植物で飾り立ててもらった。

 シャッターアートは現在、3カ所6枚に描く予定で、これからも増やしていきたいという。「できるだけ多くの町民に関わってもらい、商店街にアートで彩りを添えたい」と話している。

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