本番に向け練習に励む参加者=加賀市山代小

本番に向け練習に励む参加者=加賀市山代小

石川県 加賀・白山・小松 祭り・催し 温泉

山代大田楽、行列形式に 温泉街各所で演舞

北國新聞(2021年7月27日)

 山代温泉観光協会などは26日までに、毎年夏に温泉の恵みへの感謝を込めて行ってきた「山代大田楽」を、今年は観客席を設けず「湯入れ行列」(北國新聞社後援)として、温泉街各所で演舞を繰り広げる形式で実施することを決めた。昨年は新型コロナの影響で中止としていたが、感染防止で密を回避する対策を取り、地域の伝統芸能の継承を図る。

 大田楽は平安時代に流行した田楽を現代風にアレンジしてよみがえらせた楽劇で、山代温泉では開湯1300年を祝って1996年に始まった。同温泉観光協会などでつくる実行委員会の主催で、踊りや演奏を担う市民グループ「山代わざおぎ」のメンバーらが温泉の服部神社前特設会場で楽劇を繰り広げてきた。

 今年は3密を避けるため、一つの会場に長時間滞留するのをやめ、31日、8月1、7、8日の4日間にわたり、服部神社から古総湯、温泉通りの約1キロを行進し、3カ所で8~15分程度の演舞を行うことにした。見物客にはマスク着用のほか立ち止まらずに見物するよう求め、出演者との距離を保つため演舞スペースの道路上への立ち入りも禁止する。

 山代わざおぎのメンバー25人、市民23人、山代中1年100人の約150人が参加予定で、2年ぶりとなる舞台に向け仕上げの練習に汗を流している。山代わざおぎでは地域の伝統文化継承のため、昨年度から中学生に踊りの指導を続けており、子どもたちにとっても成果を披露する機会となる。

 山代わざおぎの上出晃史塾長は「芸能は踊り続けないと継続は難しい。大々的な形ではないが、何とか伝統をつないでいきたい」と語った。

えきねっと びゅう国内ツアー

加賀・白山・小松 ニュース

加賀・白山・小松
イベント

加賀・白山・小松
スポット