来年、学制発布から150年目を迎えることを記念し、福井県福井市の県立こども歴史文化館で特別展が開かれている。学制のとりまとめに携わった福井県出身の教育者ら4人を紹介。県内教員が作成した小学校の教科書など約140点を展示している。8月29日まで。
学制は明治政府が発布し、近代教育の充実のため全国に小中学校などを設置することを定めた。
学制の起草に携わった教員で英学者の瓜生寅(はじむ)や医師の岩佐純、県内で使われた地理教科書を手がけた県職員の本多鼎介、県内で小学校開設を進めた県職員の富田厚積(あつみ)の4人の功績をパネルで紹介。小学校以前の寺子屋で使われた教科書や、本多らが作成した地理や書き方の教科書、授業で使われた人体図などを展示している。児童が落書きをした教科書もあり、当時の息づかいが感じられる。
同館の学芸員は「今は当たり前にある教育。その陰にある福井の人々の努力や苦労を感じてもらえたら」と話した。
観覧無料。