取り外された「初市の宝船」の船首の飾り

取り外された「初市の宝船」の船首の飾り

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「宝船」修復に向け解体 松本市重文、新市立博物館で展示へ

信濃毎日新聞(2021年9月19日)

 松本市立博物館は18日、所蔵する市重要有形民俗文化財「初市の宝船・七福神人形」の修復に向けた宝船の解体作業を館内で公開した。宝船は1889(明治22)年ごろの制作。本町5丁目町会が1935(昭和10)年ごろまで、新春の祭事で商売繁盛を願って街を練り歩く際に使っていた。修復を経て2023年秋に開館予定の新博物館で常設展示する。

 市立博物館によると、宝船は全長5メートル、幅2メートル。新春恒例の「松本あめ市」に当たる初市で使われ、1993年に同町会が市に寄贈した。この日は町会の住民約20人が見守る中、修復を手掛ける市内の山田工務店の職人らが、竜の頭をかたどった船首や亀の彫刻が施された船底などを丁寧に取り外した。

 欠けた部分や漆塗りを復元し、七福神人形の複製品をのせて来年8月に修復を終える予定。新博物館では、展示室に江戸時代後期に描かれた初市の絵図を配し、当時の趣を再現する。見学した町会長の宮沢左千夫さん(71)は「(宝船からは)父や祖父の代のにぎわいが伝わってくる。きれいになるんだね」と楽しみにしていた。

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