南信州獅子舞フェスティバルに向け、練習に熱を入れる上山獅子舞保存会のメンバー

南信州獅子舞フェスティバルに向け、練習に熱を入れる上山獅子舞保存会のメンバー

長野県 伊那路 祭り・催し

飯伊の舞手、たぎる情熱 17日に南信州獅子舞フェス

信濃毎日新聞(2021年10月16日)

 飯田下伊那地域に伝わる屋台獅子や神楽獅子などが飯田市中心市街地に集結する第14回南信州獅子舞フェスティバル(実行委員会主催、信濃毎日新聞社など共催)は17日に開く。新型コロナウイルスの影響で昨年は中止し、今年も開催決定が1日までずれ込んだこともあり、参加は2019年のほぼ半数の14団体。それでも2年分の思いをぶつけようと、各団体は稽古の仕上げに熱を入れている。

 「ヤッサッサー」。同市鼎上山の上山区民センターでは14日夜、地元の上山獅子舞保存会のメンバー約30人が集まり、掛け声とともに獅子舞を始めた。小太鼓と笛の音に合わせ、獅子頭を持った舞手が地面をはうようにゆっくりと動く。荒々しく頭を振り上げ、素早く左右に移動。緩急を付けた舞は、獅子がチョウと戯れる様子を表現している。

 全体と離れ、先輩の舞手から足や頭の動きを入念に教わっていたのは福沢英樹さん(40)。今年は鼎地区全体の壮年団支部長として、地区の活動を盛り上げる立場に就いた。これまで月に1度の練習は仕事のため欠席することが多かったものの、一念発起。春から練習を重ね、今回は本格的に舞手として参加する。「動き一つ一つの意味を考え、生きているかのように伝えたい」と意気込む。

 昭和初期に始まった上山獅子舞は、毎年4月に地元の矢高諏訪神社で奉納する。会長の伊坪宗夫さん(64)は、獅子舞フェスティバルについて「自分たちの獅子が一番いい―と自負する各団体の舞を、一緒に見られるのが面白い」と魅力を語る。「先人から引き継いできた獅子舞を、若手も楽しんでいる。勇壮な舞を楽しんで」と話した。

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