約160年の歴史がある砺波市福山の越中三助焼窯元は、市特産のチューリップを絵柄にしたフリーカップを作った。同窯元が絵付けした商品を販売するのは初めてで、砺波の魅力を広くアピールする。
三助焼は市の「となみブランド」に認定されており、釉薬(ゆうやく)による特有の淡い緑色が特徴。1918年に市内で始まったチューリップ球根栽培とともに、長い歴史を誇る。幅広い世代に特産への関心を持ってほしいと、同市五郎丸の料理店「縁空」の天野秀春店主(44)の発案で今回商品化した。
絵柄のチューリップは、黄と赤色のとやまオリジナル品種「ザ・グレゴールミズノ」を採用。本焼きしたカップにデザインを施した転写シートを張り、再度焼き上げる。
カップは大小2種類で、それぞれ白系と緑系がある。小サイズは2750円、大サイズは3960円で、同窯元と縁空で販売する。同店では、飲み物を提供する際にも使う。
6代目窯元の谷口由佳さん(36)は「良い出来栄えに仕上がった」、天野さんは「食卓などで使い、砺波の歴史について家族や友人と話すきっかけになればいい」と話した。