「市田柿発祥の地」として知られる高森町下市田にある松源寺の鐘楼に、渋柿をつるした「柿すだれ」が掛けられ、目を引いている。晴れる日が続き、乾燥が早めに進んでいる。18日早朝は境内の澄み切った空気の中に愛らしいだいだい色の実が映えていた。
販売する市田柿は衛生管理のため屋内に干すことが多くなり「見られなくなった風景」と市瀬良樹(りょうじゅ)住職(38)。つるしたのは寺の敷地で収穫した自家用約2千個で、12月上旬には出来上がる見通しだ。
鐘楼が建てられた1965(昭和40)年ごろから風通しが良く雨を避けられる鐘楼に柿を干すようになった。市田柿のブランド化が進むと、観光客らが撮影に訪れるようになったという。