氷見市沿岸に自生する海藻で、酢の物やみそ汁の具などに使われる冬の味覚「ナガラモ」の収穫シーズンが14日始まった。氷見漁協が毎年、生育状況を確認して市場での取り扱い期間を定めており、15日に同市の氷見魚市場で初競りが行われる。
ナガラモはホンダワラ科のアカモクの別称。氷見漁協によると、市内では約30人がナガラモ漁に携わっており、この日、大境漁港からは柳瀬正信さんら3人が沖合約1キロの藻場へ2隻の船を出し、先に鎌が付いた棒を使って刈り取った。
柳瀬さんは「生育状況も質も例年並みで、まずまずだ。粘りがあり酢の物にするとおいしいよ」と話していた。
市内を中心にスーパーや鮮魚店に出回るほか、市内の民宿・飲食店など15軒ほどが刻んでご飯にかけた「海とろめし」を冬の限定メニューとして提供する。
同漁協は資源保護のため2014年から出荷を1人につき1日30袋(1袋500グラム)以内とし、収穫の際は穂先部分のみを刈り取り、海中に4分の3を残すよう申し合わせている。