ＪＲ七尾駅前の複合ビル「パトリア」で２８日、２階に家具・日用品大手「ニトリ」の七尾店が開業した。パトリア再生を進める七尾市が取得してから２年余りで、１、２階の商業フロアが埋まることになり、駅前の活性化への期待が一段と高まった。

　昨年７月に１階でオープンしたディスカウント店「ドン・キホーテ」に続く核テナントとなり、ニトリの朝礼に参加した茶谷義隆市長は「ウインウインの関係を築き、駅前、まちなかに元気を取り戻す取り組みを進める」と強調した。

　開業初日から店内はにぎわい、新しい家具を探しに来た中村愛暉さん（２２）＝南ケ丘町＝は「近くにあると、買い忘れてもすぐに行けるので便利だ」と話した。

　七尾店の売り場面積は約４千平方メートルで、中能登町のアル・プラザ鹿島店の約１・５倍の広さとなる。家具や寝具、インテリア用品など約１万点を扱い、営業時間は午前９時～午後８時。出店はニトリ側の希望で実現し、駅前の立地環境やドンキとの相乗効果への期待が決め手になった。

　１９９５年に開業したパトリアは２０１９年２月に運営会社が破綻し、同年１２月に市が取得した。営業テナント数は１９となった。