八日市町の曳山の前で打ち合わせする鵜川さん(右)と德田さん=小松市の県こまつ芸術劇場うらら

八日市町の曳山の前で打ち合わせする鵜川さん(右)と德田さん=小松市の県こまつ芸術劇場うらら

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憧れの曳山舞台、他町も一緒に 石川県小松・八日市町が迎え入れ、龍助町、未来塾の3人加わる

北國新聞(2022年2月1日)

  ●5月の曳山子供歌舞伎

 小松市で5月に行われるお旅まつりで、曳山(ひきやま)子供歌舞伎を上演する今年の当番町である八日市町が、曳山を持つ他の町の小学生を役者として迎え入れる方針を決めた。新型コロナの影響で曳山子供歌舞伎は、昨年まで2年連続で上演が見送られており、出番を失っていた他町関係者とともに、久々の晴れ舞台に向けて結束を誓う。

 お旅まつりは菟橋(うはし)神社と本折日吉神社の春季祭礼で、例年、曳山を持つ旧市街地8町のうち当番町2町が3日間にわたって曳山を舞台に子供歌舞伎を演じる。通常は町在住か町にゆかりのある児童しか出演できない。

  ●コロナで上演できず

 コロナ禍で2020年以降、豪華絢爛(けんらん)な曳山の上で子供歌舞伎は演じられていない。20年の当番町である西町の子供歌舞伎は、1年以上延期の末に昨年7月に県こまつ芸術劇場うららで上演されたが、21年の当番町だった龍助町と中町は人手不足も相まって上演できなかった。

 今年、寺町とともに当番町となった八日市町は、町ゆかりの児童3人と他町の児童3人の計6人の子供役者で「絵本太功記十段目 尼ケ崎閑居の場」を演じる。世話人の鵜川瞬也さん、德田峻也さん、冨岡保宏さんが今年の役者を探す際、町に関わりのある児童以外に、コロナで上演を取りやめた他の町や市の「こまつ歌舞伎未来塾」に通う児童にも声を掛け、3人が出演に応じた。

 麻田茉那さん(小松市串小5年)は、昨年に龍助町の舞台が中止となり落胆していた。昨年末に八日市町から出演のオファーが届き、快諾したという。未来塾に通う村井美智乃さん(同市稚松小5年)、永井杏奈さん(同)も憧れの舞台に立ちたいと、八日市町の依頼を受けた。

 町外の3人に加え、八日市町ゆかりの金田さくらさん(同市安宅小6年)、桶谷心葉さん(同市芦城小5年)、石山惺美さん(能美市浜小5年)の3人は、2月に顔合わせをして稽古を始める。

 世話人代表の鵜川さんは「感染症対策をしっかりやりながら曳山の上で歌舞伎をしたい。小松全体でまつりを盛り上げたい」と話した。

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