高岡市の産学官が連携して鋳物の魅力を発信する「やさしい・いものプロジェクト」実行委員会は25日、同市の御旅屋セリオで、初の作品展示販売「市民がつくるたのしい鋳物」を始めた。原型を「作らない・使わない」手法などで市民が鋳造した作品249点を紹介している。
高岡銅器の主要技法「生型(なまがた)鋳造」では、原型を鋳物砂に埋めて鋳型を作るのが一般的とされる。実行委は固めた鋳物砂を彫ったり押したりする手法を採用し、初心者でもアイデアを形にしやすく、鋳物作りの楽しさが感じられるようにした。
小学生から70代までの55人が作った。すず15%、銅85%の青銅を使って鋳造・研磨し、自由な感性の作品に仕上がった。価格は作者が決め、100~7500円で販売する。
実行委は富山大芸術文化学部と鋳物メーカー能作、市デザイン・工芸センター、セリオを運営するオタヤ開発でつくる。