立山町の称名滝に向かう県道(通称・称名道路)が29日、滝の手前1・3キロの駐車場まで開通した。安全祈願式が近くであり、関係者がシーズンの無事を祈った。滝の間近に通じる遊歩道は雪崩被害のため通行止めが続くが、駐車場近くの展望台で、観光客が日本一の落差を誇る絶景を楽しんだ。
遊歩道は例年通りの5月上旬に開通できない状態。県は現場調査や復旧工事を進めるものの、完了時期は未定となっている。大型連休に間に合うよう、駐車場までの開通にこぎつけた。
展望台で滝を眺めていた兵庫県川西市の会社員、佐々木康治さん(62)、邦子さん(62)夫婦は「近くに行けないのは仕方ないが、壮大な景色に驚いた。昨日訪れた立山黒部アルペンルートも素晴らしかった」と話した。
町観光協会が駐車場近くの飲食店・売店「レストハウス称名」前で開いた安全祈願式で、舟橋貴之町長が復旧作業への感謝を述べつつ「5月中に近くまで行けるようお願いしたい」とあいさつ。佐伯睦麿雄山神社宮司が祝詞を奏上し、出席者が玉串をささげた。