旅客運送業のイルカ交通(富山県高岡市二塚、西村寛(ひろ)社長)は中古バスを改造し、冷凍生ギョーザを販売する24時間営業の無人店舗を17日、オープンさせる。新型コロナウイルス禍の外出自粛をきっかけに、ギョーザの無人店舗は全国に急拡大しており、同社は、バス利用者の減少で厳しい経営環境が続く中、新たな収益源に育てたい考えだ。
取り扱うのは、県内で人気が高まっている「大阪ふくちぁん餃子」。高岡バスターミナル店として本社営業所の駐車場に開設する。県外の路線バスで使われていた中古車両を購入し、イルカ交通のバスと同じ黄色を基調とした外観に仕立てた。座席を取り外して設置した冷凍庫にギョーザを保管。36個入りの1袋(千円)から購入でき、利用者は自ら袋詰めし、車内の運賃箱に料金を入れる。運転席と真後ろの座席は残し、路線バスの雰囲気を楽しめるようにした。
17日午前10時に開店する。西村社長は「コロナでバスに乗る機会が減った人や子どもたちに、バスを身近に感じてもらえる場所になればいい」と話している。
ギョーザの無人店舗は近年、各地で出店が相次ぐ。調理の手軽さに加え、コロナ禍で人との接触を避けられるメリットが理由という。