国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所のナッケン鯉都(りつ)首席副代表らが6月22日、福井県敦賀市の資料館「人道の港敦賀ムゼウム」を視察した。大正から昭和初期にかけて敦賀に上陸したポーランド孤児やユダヤ難民の歴史を伝える展示を見て「心に迫るものがあるミュージアムだと感じた」と話した。
同館でUNHCRとの連携企画として難民問題に関するパネル展が開かれているため訪問。ナッケン首席副代表のほか、同駐日事務所の皆嶋円シニア渉外アソシエイト、UNHCRの活動を支える国連UNHCR協会の川合雅幸事務局長、水谷正美中部エリア統括が訪れた。
一行は西川明徳館長の案内を受けながら館内を見学。ポーランド孤児にまつわる資料やユダヤ難民の受け入れに関する敦賀市民の証言を紹介する展示を興味深そうに見て回っていた。
視察後には市役所で渕上隆信市長らと懇談した。ナッケン首席副代表は「難民支援の輪が広がっていくことが大切で、地方からの発信は非常に重要」と話していた。